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そうだ。私、忘れてた。
あんまり辛くて、忘れようとしてたんだ。
「ようちゃん、ごめん。ごめんね……」
忘れて、ごめんなさい。
視界が滲む。
あぁ、あたし泣いてるんだ。
――いいんだよ。あきちゃんがヤクソクを守ってくれたから、ぼくは嬉しいんだ。
ようちゃんは笑顔で言った。
――またいつか、あそぼうね。
ようちゃんはそう言って手を降る。
あたしは瞼を閉じた。
現実へと、意識が戻って行く。
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