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桜の花が満開ともいわず、でも綺麗に散ってゆく花びらの下を通り、私は小学生になった
周りは人、人、人。
なんでこんな所に今自分はいるんだろう
幼い自分はそればっかり考えてた
人と話すのが好きじゃなくて、入学式の意味も知らずただボケーッとしてたら肩をだれかに叩かれた
「よかったら友達なろ?」
三つ編みのふっくらした女の子。
「え、うん…」
当時の自分はそんな返事しか返せなかった
「私千夏。自分なんて言う名前?」
その子はニッコリ笑いながら聞いてきた
「…優」
「わかった!じゃあ優って呼ぶな!」
なんとなくだけど、ぎこちないケド、
“千夏”
初めて出来た友達だった
その日はよくわからない先生の話し、教室で先生の挨拶
いろいろして帰った
来るときはからっぽだったランドセルに
沢山の教科書を詰めて…
「お母さん」
「んー?」
私は自転車をこぐ母親の後ろから言った
「…友達できた!」
「そうか!よかったな!」
私は3月に今の地区に越してきた為、友達が0の状態だった
感情を表にはださなかったけど、友達ができてホントに嬉しかった
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