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ホイッスルが鳴り響き、私は仕方なく、けのびする。少し浮かんできたところで足をばたつかせ、手で前に進もうとする。息苦しくなって水から顔をあげようとするけれど、上手くいかない。思わず水を飲んでしまう。息をしようとするのに、全く吸えなくてぜこぜこ咳き込む。また水が気管に入り込んだみたい。なんとかプールサイドまでたどり着き、プールからあがる。苦しくて苦しくてしばらくは起き上がることさえできない。 水泳の授業なんて大嫌い。背が小さいと、プールの中を歩くのも一苦労。顔を上へ向け、つま先立って歩く。それでも波打つプールの塩素臭い水は私の口の中に、悪くすれば鼻の中に入って鼻がつーんとするんだ。 プールサイドで休みながら思う。小学校のプールの方がましだった。つま先立って歩かなきゃならない程深くなかったし、泳ぐことも強制されなかったから。
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