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もう水泳なんてやだ。次の授業は女の子の特権を使ってさぼっちゃおうかな。 他の女の子たちは水泳の授業を楽しみにしてるみたい。授業のたびに、木村くんの腹筋が素敵だの、ムキムキよりソフトマッチョがいいだのと、更衣室は大変な騒ぎ。いつもなら楽しいそんな浮き足立った話さえ、あのプールに入らなきゃいけないと思うとうっとおしく思えてしまう。 そんな時。 一度でいいから、と母に無理矢理近くのスイミングスクールの体験教室に連れていかれた。授業で泳ぐのでさえ嫌なのに、なんでわざわざ習いに行かなきゃならないのか。本当にうんざり。 「今日だけしか行かないんだからね。」 そう宣言して私は体験教室に向かった。
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