すのはらあんり、ゆめうつつ

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要はサッカー部の部室で部の出納帳を1人で書いていた。 「あぁ,杏里。どうかしたんか?」 クールな要からは想像できないくらいの優しい笑顔を,あたしには向けてくれる。 …けどもう要は気づいていた。 「かっ要?あはっ,それ隆の仕事なのにっ」 「あいつにやらせると何故か足し算したりかけ算したり…わり算までしだして逆に迷惑だからな」 「そっそっか――…あはは」 気まずい空気変えようと思ったのに…逆・効・果! シーンと静まり返る部室には,シャーペンが文字を作り出す音しかなかった。 、
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