ぼく、シフォン。

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ぼく、ミニチュアダックスフントのシフォン。 毛色はチョコダップル。 チョコレート色に白い点々が入ってるんだ。 この毛色も、薄い色の瞳も、鼻もぜーんぶぼくのお気に入り! ミニチュアにしては大きな体格もね。 たまに『ホントにミニチュア?』って聞く人も居るけど ぼくにとっちゃドーデモいい事。 ぼくがぼくを好きで、毎日を楽しく過ごしてるんだから。 そう、ぼくは毎日が楽しくて仕方ないんだ! だって…ぼくの世界は素敵な事で溢れてる。 そして、ぼくの…この世界を見せてくれている、ぼくのご主人に本当に感謝してる。 ぼくに『シフォン』って名前を付けてくれたご主人を… あの頃のぼくは、いわゆるペットショップのガラスケースの中に居た。 行き交う人達は、皆笑ってて… 何がそんなに面白いのかな?ってずっと思ってた。 大きいと思ってた人間の中にも小さいヤツが居て、 その小さいヤツがガラスケースを叩いたりして、イラついてたりもした。 皆知ってる? あの中に居ると音がスッゴい響くんだよっ もう止めて欲しいなーってイライラしてて、 日に日に下がっていく値段にも落ち込んでて、 普通なら、お家が見つかった先でやる注射を受けた事にもヘコんでて、 次々に主人が決まる、後からきた仲間にも嫉妬してて… このままぼく、どうなっちゃうのかなって思ってた。 そんな時、ご主人が現れたんだ。
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