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その後意識が戻った白によって事態が収集され、三人はリビングに向かった。
…という事は今まで玄関で狂喜乱舞していた事になる。
…おっかねえ…。
~リビング~
白「…落ち着いたか?」
乙樹「…ふぅ…、もう大丈夫。ごめんな?ちょっと嬉しくてはしゃいじゃってな。」
雪奈「…ううん…平気…。」
三人はリビングで茶を啜りながら、和んでいる。
さっきがさっきだから違和感が尋常じゃない。
乙樹「そういやさ、白は雪奈に仕えてる様だけどもメイドさんみたいな物なのか?」
白「そうだ。雪奈家に仕えていたが、雪奈が1人暮らしをする際に専属になってな。こうして一緒に暮らしている。」
白「雪奈の家族は使用人も家族同然としていてな。だから身寄りの無い私にとって雪奈は本当の妹みたいな存在なんだ…。」
雪奈「…うん…だから…白は…僕にとって……お姉ちゃんなの…。」
そう言って二人は互いに笑い合った。その姿は正に姉妹その物。
乙樹「何か羨ましいな…。」
白「?…羨ましいとは?」
乙樹「いや…俺も身寄りが無くてね。何か二人の仲睦まじい姿を見てたらね…。」
白「そう言えば乙樹殿は何故雪奈と共にここに?」
白は本来真っ先に聞く事を今更聞いた。
…それでいいのか、メイドさん。
乙樹は白に自分が別の世界から来た事、倒れていた所を雪奈に助けられた事、雪奈が獣人という事と狐の耳が可愛かったのでちょっと触りたかった事を説明した。
白「ほう…雪奈が…。」
雪奈「…///」
白は何かしら考え込んでいた。
雪奈が顔を真っ赤にして狐耳を乙樹に晒したなんて知りません。
白「よしっ!乙樹殿!」
乙樹「んっ?何?」
白は何かを決心して乙樹に話しかけた。
乙樹は雪奈を膝に座らせて、狐耳を存分に弄っていた。雪奈が恍惚とした表情だったのはスルーで。
白「ここで私達と一緒に暮らさないか?」
乙樹「うん、いいよ。…うりうり~。」
白「………へっ?」
白は決心してまで問いかけた言葉があっさり承諾されてちょっと放心。
その時間僅か五秒。しかも雪奈いじりに夢中。
白「いやいや!普通もう少し反応するだろう?!「えぇっ!?」とか「はぁっ!?」とか!」
乙樹「だって考える意味無いし。戻る場所も無いから、住まわせてくれるならむしろ有難い位。」
乙樹意外とドライ。ただ雪奈いじり継続中。
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