プロローグ~出会いは衝撃的に、ご利用は計画的に~

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静かな森の中で起こった膝爆弾トラウマ事件(仮)の被害者である、色々な意味で悲劇の主人公、乙樹(いつき)はその後に起きた加害者であろう少女に事情聴取していた。 少女の話では彼女の名前は雪奈(ゆきな)。 乙樹は改めて彼女の容姿を見てみた。 雪奈は青色の透き通った髪で、髪と同じく透き通った青の瞳をしている。頭にはニット帽をかぶっているのが特徴的だ。 体型は中学生位。あどけなさと可愛らしさが残っている顔立ちをしているが年齢は乙樹と同じ高2(16歳)という。ある意味天然記念物。 そんな周囲の保護欲を駆り立てる雪奈の話によると、この場所は彼女のお気に入りの場所らしく、偶然来てみたら乙樹が倒れており、心配して近寄ったらあの惨劇が起こったそうな。 そして雪奈と話していく内に、新たな事実が浮かび上がった。どうやらここは乙樹のいた日本と同じではあるが、違う日本。つまりパラレルワールド、異世界だという事。 そして、乙樹のいた世界では空想の産物に過ぎない「魔法」という物がこちらでは基本概念としてあるという物だった。 乙樹はあまりの事態にしばし冷静さを失っていたが、雪奈の提案により一時、家で休憩しないかという考えに賛同し、雪奈と共に雪奈家に向かったのだった。 因みに今まで台詞が無かったのは雪奈が無口なので説明するのに小一時間程たったため。 (次から台詞が入ります。「」の前に人物の名前を入れて分かりやすくします。「」が会話で()が頭の中で考えてる事になります。)
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