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「マキシミンさん小さいですねぇ」
「当たり前だ――ゴネンマエの状態だからな」
五年前――忌々しくとても思い出したくない。声が裏返った。
イスピンはマキシミンの眉間の皺の意味に――彼の「五年前」の意味に行き着き、黙る。しかし。
「五年前って――」
「黙れっ!!」
その怒りように一同は固まった。ルシアンの素朴な疑問であったが何だか物凄い逆鱗に触れたらしい。そのまま駆け出して行ってしまった。
イスピンは見えていた。
マキシミンの駆け出す際に左手に作られた拳は強く握られふるふると震えていた。
子供に戻ろうとも魔力などは衰えなかったのが幸いであった。
シルフを召喚する。
これなら早く、スタミナも減らない。
マキシミンは走っていた。
行きたくないが、あの(無駄に饒舌な)科学者なら何か知っているだろうと駆ける。
そしてワープに飛込んだ。
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