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ボクは暴れてはみるものの、力の強い人間には敵わなくって…逃げ出せない。
殺される!
ずっとそう思っていたのに。
「可愛い黒猫だね、君。野良かい?」
どうしてこんな笑顔で…ボクに話しかけてくるんだよ…?
人間なんか…人間なんか!
「シャアッ!!」
威嚇しても、彼は動じなかった。ただ、ボクに笑顔を見せているだけ…。
そして、再び話しかける。
「君は…僕によく似ているよ。人間が…嫌で、憎くて…だけど怖くて」
その言葉に、ボクは逃げることを一瞬忘れてしまい…体が動かなかった。
今こいつ…なんていった…?
【人間が…嫌で、憎くて…だけど怖くて】
なんでそんなことが…人間のくせにわかるんだ?!
どうしてボクの気持ちが…わかるんだ…?
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