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「僕は、見ての通り…《絵描き》なんだよ」
…絵描き…?
確かに、こいつがもっている鞄の中には…絵の道具がたくさん入っている。
絵描きって、絵を描くことが仕事…とか。
「親の反対押しきってまで、僕は絵描きになりたかった。そして…家を出ていった。数年たったあとに…親は死んだ」
なんでそんなことボクに話すんだよ…、ボクは…“不吉”の象徴なのに…!
「彼女も、置き去りにしたままだ。それでも…絵を描きたかった。――…おかげで今は一人だ。
そう、君と同じ」
ボクと…同じ…?
孤独で…親までいなくて。…生きるために必死で…。
「ねぇ、素敵なおチビさん?ボクの家にこない?」
その言葉を聞いて…ボクは心臓が跳ねたと思う。
ボクは…ボクは!
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