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「おぃ、いたぞ~」
その声に心臓が跳ねてしまうのではないかとおもうぐらいに、驚いた。
…いや、わかっていたけど――…何て言えばいい?
正直、恐れていたやつらが来た。
だけどボクは構わずに歩き続けた。
ボクを見せつけるかのように…。
「うわぁっ、黒猫じゃねぇかよ…気持ち悪っ!」
「“不吉”の象徴だからなっ」
ボクは人間からしたら“不吉”の象徴…。
黒猫は不幸せを運んでくるというやつもいるし、見ただけで何かにあうなど…人間の考えはおかしいよ…。
だけどこんなのいつものことだから。
だから…慣れなきゃ。
「なんだよこいつ~おれたちのまえを堂々と歩いているぞ?」
「黒猫のくせに生意気なぁ!」
そいつらは近くに落ちていた小石をボクに向かって投げてきた。
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