☆出会い☆

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全員の人間が、ボクに石を投げつけてくるわけではない。 だけど、冷めきった目で…ボクを見る者もいた。 こんなことには…慣れている。 危害を加えない…こいつらの方がマシだ…。 「お母さんっ、あれ買って!」 小さい子供が…ガラスにぺったりくっついて何かを見ていた。 そのガラスの向こうには…可愛いお人形があった。 「じゃあ誕生日プレゼントに買ってあげるね」 ボクの後ろから、大人の女性の声がして…子供がこっちを見る。 母親が、後ろにいて…子供はその母親に飛び付く。 ――…人間が…羨ましい。 何度思っただろうか…? ――…人間が…妬ましい。 何度恨んだだろうか…? ボクはそれを見ているのが辛くて…早足でさきに進んでいった。 目的地があるわけではないのだけれど――…。
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