ラスト・ラン

2/6
前へ
/30ページ
次へ
寒い。 今年の冬も例外なく半袖ではいられないぐらい寒い。 まあ、この時期に半袖で過ごすバカは、お笑い芸人と俺の小学時代の大澤君ぐらいだろう。 ま、そんな何も役に立たない事など考えず。さっさと用事を済ませて家に帰ろう。 そう街を歩きながら、一人寂しく変な事を考えている俺こと“赤鹿三太”は、今とある用で近くの街に来ている。 その用ってのは、来年テレビの上に飾る日本人ならではの期間限定アンティーク!鏡餅(かがみもち)を購入することである。 今笑った奴ちょっと顔かせ!! 鏡餅の貴重差を耳にたこが出来るぐらい言い聞かしてやるからよ!! 「…あんたこんなところ(街)で何やってんのよ?」 ふっ…貴様、命拾いしたな。どうやら言い聞かせるのはまたの機会になりそうだ。 …何故って? そりゃあ今俺の目の前に、渡る世間は鬼ばかりで鬼を演じていらっしゃるお方が私(わたくし)目に話しかけてこられたからですよ。 大魔王“レッドデビル”様がね! 「誰が大魔王じゃぼけえええぇぇぇーーーっ!!」 ドゴォッ!! 「何で分かっぶべらぁっ!!」 赤の放った凄まじいパンチ型ミサイルが、俺のミゾという名の急所にクリンヒッツ!! …短い人生だった…。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加