ラスト・ラン

3/6
前へ
/30ページ
次へ
「お父さん…お母さん…先立つ不幸をお許し下さい…息子は幸せ…でした?」 赤鹿三太、享年19歳。 二階級特進でサンタクロースV3に昇進。 終わり。 「…あんた、私が3つ数えるまでに起きなかったらマジであの世に招待するわよ?い~ち…」 ガバッ!! 「三太一等兵!無事であります!!」 そう言って俺は赤に人間の生への強さを見せ示す様に、素早く立ち上がり、美しい敬礼をして見せた。 「…に~い」 「っ!?ちょっ!起きた!俺起きたよ!?だから数えるの止めて!!」 そう必死に自分の訴えを数を数える赤に伝えると、俺の願いが神に届いたのか。 赤は数えるのを止めてにっこりと微笑み。 「…さん!!」 「ちょっ!?ごぶおぁっ!!!」 赤の放つ正券突き(核ミサイル)は、俺の古傷(さっき赤に殴られたミゾ)にクリンヒッツ!! 再度俺は身体を冷たいアスファルトに沈めた。 「風邪ひくわよ?」 そう頭上から聞こえた赤の声に確かな戦慄を、俺は感じずにはいられなかった。 いつか必ず泣かしちゃる!! そう胸に誓い。俺は今年こそはパートナーを違う奴になることを本気で神に祈った。 しかし、神は存在しなかった…。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加