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翌日、ホセはカメラの映りが凄く悪くなってる事に気付く。その原因が何かの電波障害なのか、カメラ本体が悪いのかサッパリ分からなかった。
電気技師を呼ぶとカーツが来た。電気技師は街に出掛けて居ないとの事。そこでホセはカーツを始末する事を思い出した。
カメラの取り付けや設置場所はホセと電気技師しか知らない。
これ以上知られたくはない。
だが、こういう時に限って綻びは起こるものだ。それにカーツはまだ子供だ。殺すべきだが、今で大丈夫なのか?
部屋にある受信機とモニターを器用に調べてるカーツを見ながらホセは考える。
「どこも不具合はなさそうです。受信機に繋がる何処かが外れかかってるのかも」
カーツは言った。ホセはカーツの言葉や挙動を観察する。挙動不振なトコロは見つからない。
教えるべきか、電気技師が帰るのを待つか。
ホセは黙ったまま、奥の部屋に行き、丸めた大きな地図を持って来て広げた。
「この印にカメラがある。急いで調べるんだ。この場所は決して誰にも言うな」
ホセの言葉にカーツはうなづいた。
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