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悪いとは思ったが、誰かに怒鳴りたかった…相手が社長だろうが構うものか…
「死んじゃったぁ!?
…弱ったな、そりゃあ…今はまだ帰れないし…」
「いいっスョ帰って来なくても!そのかわり、焼き場には間違いなく持ってってくださいよ!」
僕はそう言ってブツリと携帯を切った。
「いいよ、ほっとけ。明日にはいなくなるから。」
「ダケド鏡サン…」
「いいんだよっ!!」
三人は渋々寮へと戻っていった。
…お前達が頭悩ませたってしかたないんだ、バカが…
僕はだんだん嫌な男になっていった……
……チコ、放置……
寮に入ると、三人が立ったまま食卓を囲み、激しく言い争っていた。母国語だからわからないが、責任を押し付けあっているようだった。
「うるせー!!済んだ事ごちゃごちゃ言ってんじゃねーよ!」
後で知った事だがこの時の言い合いは、餌をやらなかったから死んだのか、病気で死んだのかという事。病気ならいくらか気が紛れる…でも、体力のない状態なら、ささいな事が命取りになる。殺したも同じだった…。
「鏡サン、チコハロンリーデシタカラ、シンダイデス…」
アーミーが言った。
「寂しいから死んだって?そんな事あるか、ばか」
「アルデース!コッカースパニエルアルデース!」
「うるさいっての。寂しくて死ぬんなら俺なんか何度も死んでるわ!」
訳がわからなくなってきていた…
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