こんな事って…!

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なんとなく眠れない夜を過ごした次の日、けだるさが残ったまま仕事へと向かった僕等は、帰ってきて唖然とした。 「なんだ!?この臭い!」 鼻をつく死臭! 「まさか…!」 僕等はチコの小屋へ走った! 「なんだよっ!!ふざけんなよ!!」 …チコは、昨日と全く変わらない状態でそこにいた。 僕は急いで事務所に入り、そこにいた社長を怒鳴りとばした。 「焼き場はよっ!?なんで連れていかないんだよっ!?」 あまりの剣幕に社長もびっくりしたようだ。 「鏡ちゃん!ちょっと待てって!せ、説明するから!」 ……何が説明だ… 「また、忙しくて…ですか!?」 「あ…あぁ、…そうなんだよ、全然時間が取れなくって、仕方なかったんだよ。」 「どうするんすかぁ?! 臭いひどいっすよ!」 九月の残暑、腐敗もはやい… 「…弱ったな…、こりゃあ…」 弱ったのはこっちだ。 「明日必ず、なっ、あと一日我慢してくれよ。」 「…ったく!」 「あっ、そうだ。」 何を思ったか社長がロッカーを開けた。 たたまれた大きめの段ボールを取り出し、僕に言った。 「これに入れといて。」 「なっ…!!?」 呆れた!呆れた!! 僕は、段ボールを引ったくるように取り、外に出た。 …辞めてやる!こんな会社!… 「トミー!ビト!アーミー!ちょっと来い!」 段ボールを手荒に組み立てながら、三人を呼んだ。 「これにチコを入れろ。」 「ウォッ!コレニデスカ?」 「そうだよ、コレニデスヨ!」 僕は吐き気を我慢して小屋へ向かった。三人が続く。 「トミー、チコを出せ。」 「ワカッタデス!」 …?なんだか勢いがあるな。嫌じゃないのか? トミーはグッと右手を小屋の中へ突っ込んだ。 「鏡サン…チコ、ムコウデス、モウスコシアルデス。」 「ん?届かないのか?」 「コレデス鏡サン、」 アーミーがチコの鎖を持った。 「よし、引っ張りだせ。」 「ハイ、ヒッキマス。」 アーミーが鎖を引っ張る …が、チコが痩せすぎていたため首輪ごと抜けてしまった。 「オゥッ!」 その首輪を見てビトが飛びのいた!
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