考えられる事

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僕等はテーブルを囲んで座った。どうも俯におちない。 「ビト、なんのケアもしてないの?今週。餌もやってないの?四日も?」 ビトは困った顔をしている。でもそれは、質問の意味がわからないというだけの困り顔だった。 アーミーが母国語で通訳する。それも正しいかどうか…疑問。 二人はベラベラと訳のわからない言葉を交わしていた。 「…鏡サン、タベモノアリマセンデシタノデス。ダカラ…」 ビトは消え入るように言った。 「餌がないからやらなかったのか?!なんで『ない』って教えないんだよ!買ってくるだろーが!!」 「ワタシハイッタデスートミーニイッタデスー!」 ビトは泣きそうだった。 「トミー、知ってたの? 」 三人の中で、トミーは一番年下。二人のパシリみたいに使われている。 「ハイ、シッテルデス。鏡サンニイッタデス。」 トミーは僕を指指しながら言った。 「いつーっ?!!俺にぃ?!」 びっくりした。 「ハーイ、サンデーデス。」 日曜に?俺に? 全然覚えがなかった。 俺が買ってこないから餌やれなかった? トミーは、三人の中でも信用できる男だ。仕事も生活も問題なく、一生懸命母国の家族のために頑張っている。嘘などつかないだろう。あまりしつこく言うと俺が怒鳴るから、それ以上言えなかったのか? ヤバクなってきた… 三人の僕を見る目が、ちょっと細くなった気がした。 「ア、アーミーよ、お前あれか?なんで痒いってわかった?」 矛先を変えようとしたが、皆の目はさらに細くなった。 「ワタシガ、トウベンノトキ、パワースゴクカイテマシタカラ…」 …あぁ、当番の時凄い勢いでかいてたのね… …? 「アーミー、なんかついてるぞ。なんだそれ。」 アーミーの襟元に小豆大の物体…、モゾモゾと動いて…るのか?? 「………ダニだ!!」 これ以上膨らまないと言わんばかりにでかくなった腹。 …こいつのせいか!? 「ヒィーッ!!」 アーミーは慌てて払い落とそうとしたのだが、次の瞬間、ブヂュッ!っと嫌な音がした… ……潰しやがった… 辺りにチコの血が飛び散った。 なんでこんなに吸ってんだぁ?と思う程。 ガタイのいいアーミーだが、かなりの小心者のため、すでにパニックだ。 「ワォッ!!ワォッ!」 「拭けよすぐ!」
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