第一章

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いつも歩き慣れた帰り道 学校でずっと話しとったから帰るんが遅くなって もうすっかり暗くなってもうた そして雪も積もってて歩きにくい道 安「雪やぁ! むっちゃきれいやんっ」 章大は毎年雪の季節になると帰り道いっつも雪玉をつくっている 安「やっぱ冷たいわぁ(笑)」 手を真っ赤にして無邪気に笑う安がいとおしく思えた 大「手霜焼けになってまうで?」 俺はそう言うと自分のポッケに安の手を入れた 雪を触ってた安の手は冷たくてでも安の顔は嬉しそうに微笑んでポッケの中に入ってる俺の手を握り返してきた そんな穏やかな時間のとき 一瞬にしてありふれた時間は崩れていった ドンッ ?「っ…!」 大「いっ…たっ」 誰かがすごい勢いで俺にぶつかってきた そいつの手にはあきらか店から盗み出した商品なようなものがたくさん そしてそいつの後ろには店の定員が必死に息を切らして追い掛けている この光景を見て 盗みだとすぐ分かった 大「安っ ちょっと待っててなっ」 安を一人残して俺は犯人を追い掛けた 安「えっ…ちょっ たっちょん!」 安の声も聞かず犯人を追って走った 大「はぁっ…はぁ… どこや…っ」 雪が降っているせいかあまりよく姿が見えない するとすこし前にある車に何人かの男と犯人が乗り込む姿が見えた それを見て車まで急いで走った そしてそれに気付いた犯人は俺に殴りかかった 大「っつ…!」 そのときあまりよく見えなかった犯人の顔がはっきり見え犯人と目が合った 犯「チッ…顔知られてもうたらおしまいや…っ こいつも車に乗せろっ!」 俺は必死に抵抗したが何人もいる男にはかなわんかった そのとき後ろから息を切らした安がきた 安「はぁっ…はぁ… たっちょん!」 安は俺を見たあと犯人を見た 犯「まだいたんか…っ こいつも乗せんで!」 安はあっという間に車に詰め込まれそれに続いて俺も詰め込まれた このときからや 地獄なような1ヶ月間が始まったのは
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