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彼の呼吸は木々が生い茂る音に交じれて消えた。葉の隙間から光が身を照らされ、
彼は逝った...
何もかも理解するのに
時間がかかった…。
嘘だと思った。
昨日まで笑顔で微笑んでいたのに...
私は身が震えながら彼に静かに頭を下げた
どんな苦しみも、
二人一緒なら何でも出来た...
貴方が傍にいてくれたから乗り越えられた
彼が亡くなったという現実は、私にとって耐える事が出来ぬコト...
心が静かに歪んでいく。
彼のために折った折鶴は、木の葉と共に風に吹かれていた。
私は光を失ってしまった。
貴方という光を…。
除々に影が増え、身を埋め尽くされるように闇へ伸びていった。
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