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神と仏の転生
-昔々、あるところに神様と仏様がおりました。
二人は大層仲の良い友人でした。
ある日の事、二人は約束をしたのです。
(死ぬ時は共に、生まれ変わる時も共に。いつまでも一緒にいよう)
けれど、その約束は叶えられる事はありませんでした。
ある嵐の夜、二人は喧嘩をしたのです。
一晩中罵り合い、結局二人が一緒になる日はありませんでした。
そうして二人共、お互いを恨みながら亡くなったのです。-
それは、寝物語にと語られたいつかは忘れ去られる昔々の昔話。
神様なんて、仏様なんて。
いるわけないよ、と子供は言います。
けれども【彼ら】は話すのです。
いつか生まれ来る【神様】と【仏様】の為に。
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