1章:防衛学園

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「魔物は討滅出来ましたが……少年は見ての通り衰弱しています」 「ライル……私……」 「治癒出来ますか?」 「ええ」 ライサは杖を取り出し、彼の傷を癒した。 「頼りないお姉ちゃんでごめんね。私は剣も槍も使えないから……助けにいけなくて」 「お姉ちゃんは……わるくないよ」 そう言うとライサにすがりつくように彼は倒れた。恐らく魔物に出くわしたことが彼の精神に大きなダメージを与えたのだろう。 「3人とも、このことは理事長に報告した方がいい。私はもう行かなければならないから」 「そうするわ。シュゼット、ありがとう」 「姉さん、気をつけて」 「ああ」 そう言うとシュゼットは学園を後にした。 「行きましょう、理事長室に……」 「ああ」 「ヘリオライトはここで待っててくださいね」 ヘリオライトは頷くと、3人を見送った。
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