2章:魔物再来

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 帝都をあとにした3人は航路で『月の港町』を目指すことにしたのだが、その為にはある迷宮を避けては通れなくなることを意味していた。  その為やむを得ず進路を変更せざるを得なかった。それが現在進行形で歩む道、『雲の街道』である。 「この先さ……『雨の森』とかいうヤバいトコロじゃなかったか?」 「国軍の訓練場みたいなものでしょ?なら大丈夫よー」 「いや、大丈夫じゃないみたいです」  楽観的に答えたライサの目の前にはゾンビ3体がいた。内1体は斧を構えている。骨と錆びた刃で作られたものだ。 「きゃっ……!どうしてこんなトコロに……!」 「知るかよ!てか戦うべきなのか?」 「戦えるなら戦いなさいよ!あたしは戦えないんだから!」 ライサはシスターである。攻撃が全く出来ない分杖を使い味方を回復させたり敵に呪(まじな)いをかけることを専門とするのだ。 そんな彼女の怒声のせいだろうか、成り行きで戦うことになった。 シリルは剣を構える。 内1体のゾンビがこちらの姿を捕らえると挑発するかのように剣を掲げた。
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