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シリルと彼女が2体倒したため残る敵は1体、他のゾンビに比べるとやや体格が大きい上に敵の武器は斧である。
回避出来なければ大きなダメージを食らうだろう。
「どうしてこんな危ない所にいるの?」
彼女の突然の問い掛けにシリルが答えた。
「防衛学園の留学生ってことでしばらく国軍に世話になることになってな。行こうとしたらこのザマってワケだ」
「へぇー……でも船使えばすぐ行けるよね?お金ないの?」
「不自由はない程度にな。ところでお前名前は?」
「ボク?カノンだよ。キミは?」
「シリル。とにかくアレどうにかしないと……」
「ボクがなんとかするからキミたちは行きなよ。行かなきゃいけないトコロがあるんでしょ?」
シリルは俯いた。今のシリルにはあの敵を相手にすることは出来ないだろう。
だがカノン1人を相手にさせるのはどうも気が引ける。なら、2人で戦うのはどうだろうか?
「カノン、俺も一緒に戦いたい……」
「やめておきなよ。シリルの力がどれだけ高いかは知らないけどボク1人で大丈夫だから」
「強くなりたいんだ!頼む!」
「……」
するとゾンビがヴァーリに襲いかかろうとしていた。幾ら防御力があるとはいえ大切な仲間を失うわけにはいかない。
「カノン、一緒に戦わないか?」
「……いいよ」
2人は敵に向かって走り出した。剣を構えて挟み撃ちするように立つ。
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