食パンをくわえた犬

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僕は………もういいか。今日こそは普通のハイスクールライフを送るなり。 そうだ、メモだ、メモ。 歯磨きして、奇声をあげない、生きてるって素晴らしい。 …よしOK。 登校なり。 高橋『おはよう』 僕『あっ、おはよう、高橋』 …かっ、完璧だ!!完璧な挨拶だ!!!やったぜ!!!やったぜ!!! 高橋『そういやなんでお前、最近なんも喋らんかったん??』 来ちゃった、この質問。 僕『………いや口内炎がよ。な。』 高橋『あ、そうなん。』 僕『ウン。』 信じやすいタコ野郎でよかったぜ。 高橋『そういや、今日転校生来るって噂だぜ』 僕『マジで!!男??』 高橋『いや、よく分からんけど、転校生といえば帰国子女だろ』 僕『帰国子女って女なん?』 高橋『子女ってくらいだから、女だろ』 僕『んー、そんなもんか』 一応期待してるぜよ。龍馬よ。いかんぜよ。 高橋『で、朝ぶつかった?』 僕『は?何に?』 高橋『なにっって食パン食わえた、遅刻しそうな女だよ。女の転校生の基本だろ。そこでぶつかったらたいがい最終的に恋に落ちて付きあうんだよ。基本だろ。』 マジかよ、ぶつかってねぇよ。いつもより早めに家出て、10分前に学校来たよ。 来る時も、おばあさんに挨拶したくらいだよ。ってことは、あのおばあさん転校生かよ。あー、もう俺の恋終わった。終わった。終わった。終わった…… 高橋『…おいっ…おいっ!!!』 僕『なっ、なに!?』 高橋『完全に上の空だったぞ』 僕『マジで!!』 上の空??完全に転校生のことで頭いっぱいだったなり。 キーンコーンカーンコーン。 高橋『ホームルーム始まるよ』 僕『おっ、おう』 ついに転校生様のお出ましって訳か…よし、来いっ!!!
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