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高笑いをしながら去っていくクラスメイトを降りきって、教室を飛び出した俺は、無我夢中で走ったんだ。  シェイン。この世界はな、お前が正しいと思っていることが、他人に否定されることがある。それでも、まわりに流されることなく、戦えるか? 自分で決めたことを裏切るな。 裏切ってしまえば、自分が自分で無くなってしまうんだ。 大丈夫。お前は俺の子だ。 なあ……シェイン。 知ってるか―――? 「父さん……」 学院の裏側にある、この空中庭園は、たくさんの植物や動物、まだ幼いドラゴン達が暮らしていて、生徒ももちろん入れる。 もっとも今は授業中だからだれもいないが……。 樹齢1000年を超える、ウブの木の葉の上で寝ることが大好きで、休み時間(ほとんどサボりだが)になればいつもここにくる。 ドラゴン使いになりたいのはもちろん、父さんみたいな立派なドラゴン使いになりたいから。 でも、一番は――― 母さんに楽になってほしいから。 あんなに辛い目にあい続けたんだ。 楽に暮らしたってバチなんか当たんない。 それに、母さんはもう奴隷なんかじゃない。 「もっと……もっともっと頑張んなきゃ」 俺はムクリと起き上がると、葉から飛び降りた。 ミュー……と、小さな声でアテムが鳴いた。 「どうした?」 アテムの視線の向こうには、俺と同じ制服を着た男子生徒と、教官の姿だった。
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