2(バベルの塔は崩れ落ちる)

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「りぃさんは何か趣味は?」 気を利かせてトキもりぃに同じ質問を投げかけた。 「趣味……?えーっと、趣味ねぇ……」 思い起こしてみると、りぃにも趣味というものはなかった。 「あたしにもないな……です」 「クス、そんなに違和感があるなら敬語じゃなくて構いませんよ。名前も呼び捨てで、呼んで頂けませんか?」 品のある口調で、あやすように言われてはりぃも従うしかない。 「じゃあ、トキも敬語なしな?名前も」 いざ敬語をやめてみると、噛みそうになりぎこちなかった口もスムーズに動く。 幾分、話しやすくなった。  
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