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「……っ!だからっ、耳元は止めろって!!」
「耳弱いですね」
りぃが耳が弱い事に、味をしめたのかニヤニヤ笑いながら、顔を近づけてあろうことか耳たぶを甘がみした。
「ひゃう……っ!!」
「可愛い声で鳴くじゃないですか」
思いがけない自分の嬌声にりぃはますます顔を赤らめる。なんとかこの事態を打開しなくてはと、手で精一杯の抵抗を試みがトキの胸は動かない。
「っトキぃ……!もう止め……っ!」
「……それが人にものを頼む態度ですか?」
それどころか、トキはりぃの腕をとり自らの首にかけた。この男……完全に楽しんでやがる……。りぃを仰ぎ見る瞳を睨みながら心の中で呟いた。
「離して下さいトキ様って言ったら、離して差し上げますよ」
形の良い唇がサラリと何の躊躇いなく矢継ぎ早に囁く、超変態的発言にりぃはげんなりした。
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