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純白のドレスに身を包んだ彼女は本当に綺麗だった。
少し濃いめに施された化粧も、赤らめる頬も、自分を呼ぶ声や風に揺れる髪さえ、愛おしくて、愛おしすぎて目を背けたくなる程だった。
りぃの猛反対から式は2人だけ。
だからこそこの幸せは二人だけの共有。
そう考えると、トキはまた笑みが漏れた。
「……りぃ、今日のあなたは本当に美しかったですよ」
帰宅してすぐにドレスのままのりぃをベッドに押し倒した。我慢出来なかったのだ、そんな綺麗なりぃを見ていたら。
「やはり、似合うのを購入して正解でしたね」
「……トキは、いつまで敬語なんだ?」
トキの話は聞かないで、りぃはそっと手を頬に添えた。
はっとして、口元を押さえたあたり、どうやら無意識で口走ったらしい。
トキはそんなりぃに微笑む。
「……敬語じゃない方が良いですか?」
「……両方、好きだけど……。今は普通が良い」
そうりぃが所望するなら。
「クス、……姫の仰せのままに……」
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