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【血の絆】
「俺は、やってない」
この世で只一人、血を分けた兄、リンカーン・バロウズの言葉が、マイケル・スコフィールドの頭をよぎる。
情報のメモを壁に張り付けながら、マイケルはそれらをじっと見つめる。
母が逝ってしまったときも。
父が自分たちを捨てていったときも。
里親から虐待を半年間受けたときも。
辛くて、悲しくて。
そんな時、兄だけが唯一の支えであり、光の存在だった。
決して素行は良好とは言えない兄だったが、自ら借金をしてまで、自分を建設設計士という地位まで結果的に導いてくれた。
何にも替えがたい、血の絆によって結ばれた俺達は誰にも侵略されることはない。
そう、信じていた。
だが。
副大統領の兄弟を銃殺した罪で死刑を宣告され、フォックスリバー刑務所へと兄は収容されてしまった。
面会室で無実を主張する兄の言葉を信じ、独自で調査した結果、兄は何者かの罠にはめられたと確信した。
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