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「………たしかに皐月の言う通りだな。
何が起こるか分からない不安定な霊都で、人々を護れるのは俺たちだけだしな。」
とアハトは苦笑いを浮かべて言う。
「そうね。レイ様は死んだわけじゃない。
悲しむのは死んだと分かってから………」
とカラナは相変わらず暗い表情ではあったが、意思を固めたようだった。
「たしかにそうだっつ~の!
んじゃ皐月ちゃん、司令代行を頼めるかい?」
劉はニヤニヤと笑いながら皐月を見る。
「えっ!?いきなり何を言うんですか?
代行なら滝川先生が………」
と皐月は先ほどの怒りはなく、焦っていた。
「雅人さんはやることがありすぎるのよ。
偵察から司令の変わりに部隊の編成、それに貴女を護るために学校の教師。
だからね?
皐月さんが司令代行をすれば、雅人さんの代わりに私たちが護ることもできる。
お願いできない?」
と美咲は穏やかな笑みを皐月に向けて言った。
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