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「………わかりました。
私が司令代行をします。
ただ、私が皆に認められるよう、鍛えてください。」
皐月は決意を秘めた瞳で美咲をみた。
それを聞いた劉と美咲は一瞬唖然としたが、すぐに笑いだした。
「皐月の力は皆認めてるっつ~の!」
「そうよ。私たちは貴女に助けられた。
あの時私たちは貴女がいなければ死んでいたのよ?」
と劉も美咲も笑いながら言った。
「………どういうこと?」
その場に居なかった者の代表のように茜は聞いた。
「本部の前で戦っていた俺たちは敵の最後の――命を賭けた攻撃に不意を撃たれて結界を張るのが間に合わなかった。
だが、そこに魔術を使えないはずの皐月が現れたんだ。
正直、あの時はかなり焦ったんだが………皐月は無意識に魔術を、いや魔力を放ってその攻撃から本部にいた者全員を護ったんだよ。」
劉は不甲斐ない自分を攻めるかのように嘲笑を浮かべて言った。
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