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    泣くことを… ぴたりと やめてみた。     背中が驚くほど 冷たい。   指先が 凍って動かない。     視界が 開けた。     心が 割れた。     君は… それでも自分に笑いかける。   ……そんなの 意味ないのに。     仕方の無いことなのに… 君は笑いかける。       そんな事の繰り返し。 ついに自分は 泣きだしてしまう。     柔らかい感情を 思い起こさせ…   自然と たくさんの涙が頬を滑った。   助けてと……とうとう、すがってしまった……この手をどうか 許してください。     背中に回された 君の手に…温かさを感じて、目を伏せて泣いている自分を   どうか今だけ     許してください。    
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