崩壊していく虹を、ただ黙って眺めていた。

銀夢死(しろがねむし)

随分と気紛れなのね。
でも生憎、あたしにはそんな趣味はないんだよ。

忘れた頃に現れて、
忘れないでと懇願のつもり。

描くは歪な・・・
またはこの世の果ての・・・
・・・滅ぼそうと。

望むのは私。
そうか。
ありがとうね。やさしいのね。随分と。

ねえ銀虫、
孵る前に教えてくれ。
御前の名前を。
何なら巣喰え、僕の眼を。
ひとつくらい抉って捧げてやっても良い。
ねえ銀虫、早く、
貴方の名前。教えて下さい。