3060人が本棚に入れています
本棚に追加
『水樹お疲れ様だったじゃない。でも凄いねピアノの調律なんて』
遥さんは面白そうに一部始終を見ていて言った。
『そんな事ないです。まだ音大で勉強中ですし…』
『水樹は音大生なんだ』
そんな話をしていると何やらまた店内が騒然としていた。
どうやらまた嬢王が今度は店長に何か言っているようだった。
『咲夜…いくら何でも新人の水樹には荷が重いと思うよ』
『あらそうかしら?和真は店長としてどうするおつもり?』
『君は相変わらずだな。仕方ないね。咲夜の好きにするといいよ』
『ちょっ!?店長!!』
店長の判断に困る司さんを無視して咲夜はホール全体にわざと聞こえるように言った。
『あれだけの調律が出来るのですもの。私は雫ではなく水樹の演奏が聞きたいわ』
それを聞いた瞬間に僕が持っていたグラスを危うく落としそうになった時に昴さんが戻って来た。
『流石に咲夜。面白い事を言ってくれるね』
『そうね。私も水樹の演奏が聞きたいわ』
『ちょっと待って下さい!!僕は入店したばかりなんですよ!?』
そんなこんな騒いでいる間にも話は膨らんでいった。
『先程ボトルを入れさせて頂くと言ったけれど水樹の演奏で何を入れるか決めるわ』
すると便乗して場内を入れてくれたお客様達もボトルを入れると騒ぎ始めた。
『私も今日が初めてだけど水樹君の演奏が聞きたい!!だから水樹君を指名します!!』
フリーで着かせて貰った茜さんや遥さんまで便乗して来た。
『私も水樹の演奏にシャンパンを入れるわ』
『どうなってるんだ!?』
『たまには面白いじゃないか司。それに売上も上がる。雫も異論はないな?』
『勿論です。姫のおおせのままに』
『決まりね!!水樹いらっしゃい!!』
最初のコメントを投稿しよう!