日常の華

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真っ暗で月も出てない不気味な真夜中 こんな夜に君を一人では帰らせたくない 是非送ろう 「中尉、乗りたまえ。送ってやろう。」 99%、君は私にノーといううだろう しかし残りの1%にかけてみる どうか申し出を受け取ってくれることを願う 「結構です。」 きっぱりと君は無表情で言った …しかし私は見てしまった 一瞬、君の瞳が揺らいだのを もうひと押し 「最近なにかと物騒だ。何かあったら困る。」 「自分の身すらも守れない部下がどうして補佐になれましょう。」 そう言われるとぐさっと心に刺さる 「…大佐のお気持ちは嬉しいですが、残念ながら今夜は帰る家がないので。」
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