最高を求めて

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うだうだ言いながらも震える最新機器を確認する。 それを片手で掴み取り、そのまま開けてメールのボタンを押す 振り分け登録をしているあたしのメール様。 しかし、そのメールはどこにも属さず、メインフォルダに入っている。 「も、もしかして!」 あたしはうきうきする気持ちを一層高めてそれを開いた。 我が母親も覗き込むようにそれを見る。 プライバシーの侵害だけど今さらいいや。 「えっとどれどれ……」 手慣れた手つきでメールを開く こんなにも心の弾むメールを受け取るのは恐らく久しぶり。 ────────────── 11月12日(水) 16:58 送信者:magazine.com 件名:重要メール ────────────── いつも弊社をご利用下さいましてありがとうございます。 今回内村日和様の作品がご当選したことをご報告致します…… ────────────── とまぁ、つらつら書いてある。 字が詰めて書いてあるので読みにくいが構わずスクロールしていく。 「あら、日和、本書いてたの?」 「そう!!で、それが当選。初めて都会にも行くんだよ」 あたしは携帯を握り締めたままそう言う。 都会、それは一体どんな街なんだろうか……。 さっきの反応で分かるように我が母親には内緒で出した。 きっと言えば反対されただろうから。 一々煩いんだもん。 勉強が優先!!とか学校はどうするの?とか絶対言ってくるだろうし。 母親に知られないように印刷して出しに行くのは大変だった。 それで当たんないだろうとか思いつつ毎日サイトに通い詰め。 そんな感じで頑張って母親に知られないようにしてきた。 しかし、もう賞を取ってしまった以上教える他ない。 ……本当は言わない計画だったけれど仕方ない。 怒られなかったので一先ず良しとしよう。 しかし都会ってどんな街なんだろうなぁ。 テレビに映る都会はいつも華やかで賑やかである。 早く行ってみたい!!
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