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とりあえず、店内をぶらついてみた。
このホームセンターはパーティーグッズも豊富に取り揃えている。
クリスマスシーズンも近いこの季節、サンタのコスプレ衣装やクラッカー等、様々なクリスマスグッズがキャンペーン商品として陳列されている。
ミニスカサンタの女の子が、にこやかにグッズを勧めている。
あのミニスカサンタのコスプレ、静夜やマーナがやってくんないかなぁ……
絶対、可愛いぜ。
そう思っていると顔がにやけてきた。
「廉くん?」
「にやけてどうしたですか?」
静夜とマーナが首を傾げる。
いかん、いかん、これじゃ変態だ。
「いや、なんでも……」
そう呟き、クリスマスコーナーを通り過ぎようとした時。
「あ、れんれんだ‼」
ミニスカサンタがそう言った。
「は?」
俺が不審に思い、振り向くと……
「こんなところで会えるなんて、萌佳、運命感じちゃう」
ミニスカサンタのコスプレをした萌佳が立っていた。
「げっ!?昨日の!!」
その顔を見た途端、昨日の悪夢が蘇って来た。
静夜は俯いている。
どうやら焼きもちをやき始めたようだ。
「い、行くぞ、静夜、マーナちゃん……」
ここも出入り禁止になったら最悪だ。俺はそそくさとその場を去ろうとした。
しかし。
「だ~め。萌佳といるの~」
と萌佳が腕にしがみついてきた。
豊満なバストが俺の腕に押し付けられる。
柔らかいマシュマロの様な感触……
なんか、気持ちいいぜ。
などと楽しんでる場合じゃない。
静夜がヤンデレモード発動させちまう!!
「やめろ、俺、フィアンセいるから!!」
そう叫んで、俺は萌佳を振り払った。
「フィアンセ?」
萌佳は俺のフィアンセ発言にきょとんとしていた。
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