12月23日の夜

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  「手紙?」 「……だな。」 三春からの手紙はあの時以来だった。 「何て書いてある?」 「待ってて。今読むから。」 ――― 久しぶり!元気にしてるかな? もうあの日から3年もたってるんだね。 私のこと忘れてないよね?笑 今度の日曜日(28日)に私の初ライブがあるんだ。 チケット送っとくから良かったら見に来てね。 あっ。2枚ある内の1枚は綾の分だから。 それじゃ~ね。 ――― 「……だって。」 読み終えた綾がチケットをひらひらさせながら隆司を見た。 「ライブかぁ~…見に行きたいな。」 「そうだね。私は大丈夫だけど、隆司は?」 「分かんない…から明日聞いてみる。」 「隆司はイブも仕事かぁ~。」 「まぁ~ね。でも早めに帰るから。もうプレゼントも用意してあるし。」 「ホントに?」 綾は心底驚いてるようだ。 「だから明日は早く帰って来るよ。」 「うん。」 そう言いながら俺等は布団の中に入った。 「あっ。綾にお礼のメールだけ送っとくね。」 「だな。」 そう言いながら綾は携帯を開いた。 「送信っと。」 綾はメールを打つのが昔から早かった。 「それじゃお休み隆司。」 電気を消した静かな部屋に1度だけキスの音が響いた。  
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