過去を知り現在に起こり未来に駆ける

56/60
4095人が本棚に入れています
本棚に追加
/353ページ
「そーちゃんお帰りなのー……!」 「……誰……?この子……」 し、しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 何か忘れてると思ったら吹雪の事を忘れてたぁぁぁぁぁぁぁぁ!? 俺の家の玄関の扉を開くと、吹雪が待ってましたと言わんばかりに駆け寄ってきた。 因みに美咲の家にはここに来る前に寄っていて、昼飯は俺の家で食べる事になっている。 「いや……近所の人の子供でさ……その子の両親の仕事の都合で預かってんだ……」 俺は咄嗟にそんな嘘が口から出た。 さすがに美咲とかには吹雪が雪女だとバレるのはマズイ。 てか、こんなことなら部屋に閉じ込めておけばよかった…… 「へー……近所にこんな可愛い子なんていたっけ?アナタお名前は?」 美咲は1度だけ俺に視線を向けてからすぐに吹雪と向き直り、吹雪の目線まで腰を落とすと優しく微笑みながらそう尋ねた。 あー……心臓に悪い…… てか、俺にもその表情をしてくれよ。
/353ページ

最初のコメントを投稿しよう!