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次の日の朝。俺は何時も通りの時間に起き、何時も通りじゃない2人の拘束から脱出すると、早速ジャージに着替えて部屋を出た。
……てか俺、結構スゴい事してるよな……
幼なじみとはとはいえ、現役女子高生と同じ布団で寝てるんだから。
これが圭吾なら泣いて喜んでいるシチュエーションだろう。
「…………ん?母さん起きてるのか?」
そして少し廊下を歩いていると、台所の方から包丁で食材を切る音と、何とも言えない魚を焼く香ばしい匂いが漂ってきた。
風邪って1日で治るものなのか……?
取り敢えず俺は真相を確かめるべく台所へ歩みを進めた。
「あっ!宋ちゃんお早うございます!」
台所に着くと案の定そこには笑顔で朝食を作っている母さんの姿があった。
なんて回復力。
母さんの身体の強さは前から知っていたがまさかこれ程とはな……
「あぁ、おはよう……もう身体のほうは大丈夫なのか?」
俺は1度挨拶を交わし、念のため母さんにそう尋ねた。
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