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「朝飯が出来たから母さんが2人を起こしてくれってさ」
俺は美咲が怒ってないならと、取り敢えず本題に入ることにした。
「あっ、そうなの?じゃあお母様を待たせたら悪いから早く行かなきゃ」
そして美咲は撫でていた手を頭から吹雪の肩辺りに持っていき、揺すって吹雪を起こし始めた。
てか、美咲って母さんの事お母様って呼んでるんだ……言っちゃ悪いが似合わない。
「吹雪ちゃん起きて。お姉ちゃんと一緒に朝ご飯食べましょ?」
「ふゅみゅ~……ご飯……?」
そして吹雪は微妙におかしな口癖を口にして、目を擦りながら起きた。
因みに吹雪の口癖である『ふゅ』の発音は“ふゅ”ではなく、“ふ”“ゅ”…と個別で発音する。
…………どうでもいいけどな。
「ダメ……ダメ……可愛い……」
そしてここで美咲の発作とも言える抱き締め衝動が発動したらしく、プルプルしながら小声でそんな事を言っている。
嫌われるから我慢してるのか?
「もうダメっ!?我慢出来ない!!」
「ふゆぅう!?」
それも長くは我慢出来なかったらしく、美咲はまたしても吹雪を抱き締めてしまった。
…………あーあ。
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