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「吹雪ちゃん私のおかずあげるから許して?」
「いらないの……」
そしてそんなこんなで今は居間で全員集合して朝食を食べている。
美咲は自分のおかずを箸で摘んで吹雪の所へ持っていっているが、吹雪は外方を向いて完全にご機嫌斜めな様子。
……てか、俺を挟んでしてるから俺が朝食を食べれないんですけど。
「ちょっと宋一郎……!?吹雪ちゃんはどうすれば機嫌直してくれるのよ……!!」
そして美咲は食べ物で機嫌を取ることは無理だと判断したのか、吹雪に聞こえないように小声で俺にそう尋ねてきた。
これぞ他力本願。
ていうか俺も吹雪と会って5日も経ってないからなー……とは言えないけど。
「そうだな……今日の買い物に吹雪も連れていくっていうのはどうだ?」
俺は美咲に倣って小声で、取り敢えず思い付いた事を率直に言ってみた。
正直ヘタに物で機嫌を取るよりこれが1番無難で確実な手段だと思う。
……まぁそうすると吹雪の分も何か買わなくちゃいけなくなるからリスクもあるけど。
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