幼なじみと買い物に振り回される1日

20/33
前へ
/353ページ
次へ
「可愛いーっ!?ギュッ、ってしたい!!ギュッ、って!!」 そして俺達はUFOキャッチャーの前まで辿り着き、美咲は中のキャラクターを見るなりそんな事を言いながらガラスを叩き出した。 ガラス割れるガラス割れる。 店員の人が来たらどうするつもりだ。いくら幼なじみでも庇い切れないぞ。 因みにそのUFOキャッチャーの中には、何やらヤル気がなさそうにぐだーっとしている目が半開きの猫のキャラクターが置かれていた。 …………これの何が可愛いんだ?美咲の可愛い基準が判らない。 「さぁ、早く獲ってよ宋一郎!」 「よし!任せ…………は?」 美咲は何故か自分でやろうとはせず振り向いて、俺にそう言ってきた。 危ない危ない……もう少しでお金を投入するところだった。 「てか、何で俺がやるんだよ。自分で獲れよ」 「こういうのは男がやるっていうのが相場で決まってるのよ。だからさっさとしなさい」 横暴だ!?そんなの聞いたことありません。
/353ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4095人が本棚に入れています
本棚に追加