幼なじみと買い物に振り回される1日

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「フンフン♪」 「ふーちゃんも……!ふーちゃんも……!」 そして今はプリクラも撮り終わり、美咲は鼻歌を歌いながら上機嫌に最後にある落書き機能を使っている。 吹雪もそれを見て、羨まし気にそう言いながら背伸びをして画面を見ようとしているが、全く届いていない。 因みに写真がどんな感じかと言うと、1枚目が俺が泣いている吹雪を宥めているところ。 2枚目が吹雪が仕返しに俺の足を踏んでいて、美咲が俺の腕を引っ張っているところ。 3枚目が何とか持ち直して、全く意味不明だが2人が俺に抱き付いている1枚となっている。 ……まぁ、2人共が満面の笑顔だったから離すに離せなかったんだけど。 「美咲、吹雪にもやらせてやれよ」 「あっ……!」 俺は吹雪の二の腕辺りを優しく持ち上げ、画面が見える所まで上げると美咲にそう促した。 「…………分かってるわよ」 そして美咲は俺と吹雪を見て微妙に表情を曇らせてから、少し右にずれてスペースを空けてくれた。 …………何だ?上機嫌かと思えば表情を曇らせたり忙しい奴だな。 もしかして吹雪が抱っこされてるのが羨ましかったり…………いや、無いな。
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