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「およよ?イチロー君、後ろの女の子は誰?」
そして彩夏は、俺の後ろに隠れていた吹雪に気付いたようで、吹雪の方を覗き込みながらそう尋ねてきた。
「ああ、コイツは雪野吹雪。親戚の子供だ」
「ん~…!」
俺は後ろに居る吹雪を俺の前に出して、彩夏と向き合う形にしてそんな感じに軽く紹介した。
その時に吹雪は人見知りからか、俺の服を掴んで放さなかったが、そんな事は知ったこっちゃない。
てか、服伸びる服伸びる。
「へー!よろしくね吹雪ちゃん!オイラの名前は千富橋彩夏。探偵さ!」
「ふゅ……?」
彩夏は吹雪と目線を合わせながらそんなくだらない自己紹介をしていたが、吹雪は何のことか分からず首を傾げている。
……まぁ、当たり前と言えば当たり前だけど。
「ふぇーん!?イチロー君、この子リアクションしてくれないよー!?」
そして彩夏は少し涙目になりながら俺に縋り付いてきた。
いや、それくらいで泣くなよ。そしてこのぐらいの歳の子にリアクションを求めるな。
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