1年で最も忙しい3日間~1日目~

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何だ……?何が起きてるんだ……? 目の前には吹雪の顔がドアップで映っており、少し甘い香りが鼻を擽っている。 キス……されてるのか……? 本当なら今すぐにでも吹雪を引き剥がしたいのに体が動かない……それどころか瞬きすら出来ない。 ……どうなってるんだ? その時。身体に浮遊感を感じたかと思うと、何かが頭の中に流れてくる感覚がした。 {それはな。雪女の能力じゃよ} すると、姿は見えないもののそんな年老いた男の声が聞こえてきた。 だ、誰だ?何だよ雪女の能力って…… {ホッホッホ!大層な物言いじゃな?山本乾弼……と言えば分かるか?} 俺が心の中で謎の声にそう尋ねると、その声は楽観的な声色でそう言ってきた。 なっ……!?乾弼ってまさか…… {そう。お主の先祖……この氷北神社の創設者の山本乾弼じゃ} ど、どういう… {まぁ待て。お主も色々と訊きたい事もあると思うがまずは我の話を聞け} 俺が混乱の中でやっとのことで声を絞り出すと、乾弼はそれを遮ってそう言ってきた。
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