雪と共に来た出会い

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「いただきまーす♪」 「いただきます……」 「どうぞ召し上がれ♪」 テンションに雲泥の差がある俺と彩夏は、合掌してから目の前に並べられている朝食に有り付き始めた。 ああ、結局見たよ……いや、胸じゃなくて彩夏の顔。 意識を彩夏の顔だけに集中させて首から下が視界に入らないようにしてさ…… 何か精神的に疲れたし……何故か彩夏は頬を染めて目を瞑りながら顔を近付けてくるし…… そんなこんなで何とか彩夏を居間に連れてくる事が出来た訳だ。 「どうしたの?宋一郎」 そして机を挟んで俺の正面に座っていた美咲が、俺の異様に低いテンションを怪訝に感じたのか、そう尋ねてきた。 「いや、何でもない。それより早く食べようぜ?」 俺は平然と美咲にそう言って、並べられた朝食に箸を伸ばし始めた。 まぁ、言える訳ないよな。 「何か釈然としないわね……」 そして美咲もまだ疑いの眼差しを向けていたものの、それ以上は何も尋ねてこず、朝食を食べ始めた。
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