雪と共に来た出会い

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「ごちそうさま」 「「早っ!?」」 朝飯を食べ始めてから10分。 俺が箸を置いて律儀に手を合わせながらそう言うと、2人は俺の食う早さに声を揃えてそんなリアクションをしてきた。 いや、こんなもんだろ? 現役高校生だし。部活してるし。 「じゃあ俺は部屋に戻ってるから」 そして俺が自分の食器を台所に運んでから居間に戻り、2人にそう伝えた。 因みに居間と台所は繋がっていて、襖で仕切られているだけで一々廊下に出なくてもいいようになっている。 まぁそんなプチ知識はさておき…… 「……放せお前等」 「食べ終わるまで待ってくれてもいいでしょ!!」 「待ってくれたらオイラの事を好きにしていいから!?」 俺が居間から出ようとすると、彩夏は俺の両足首を掴み、美咲はいつの間にかこちら側にきて俺の両腕を掴んでそう言ってきた。 てか彩夏の身体はどれだけ安いんだよ……しかも何にもしねぇし。それ以前に冗談だろ。 てか今のこの状態めちゃくちゃ滑稽なんだけど……
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